藍染筒描「唐獅子牡丹」完成!

藍染筒描「唐獅子牡丹」

ようやく完成しました。
藍染筒描「唐獅子牡丹」

糊を落としてから、
さらにゴシゴシ洗い、仕上げ加工して
完成となりました。

「唐獅子牡丹」波頭部分

自分のブログだし、
今ならいっぱい言葉がありそうだし、
いつかこんな気持ちも忘れてしまいそうで
たくさん書き留めておきます。感じていた事

「唐獅子牡丹」獅子部分

毎回、大きい筒描制作すると感じるんだけど
形が少しづつ、その、モノの形になると
それ自体がエネルギーを持ちはじめ
自分に訴えてくる様な、力比べをするような、

染めの作業は、材料の手配、調整、作業、。。。
細かい下書きがないのと、
下書きして線をなぞると2回目では勢いがなくなってしまうので
青花(下書きの液)で大まかなアタリだけつけて
ほとんどいっぱつ勝負で糊置きしていきました。
集中の連続で少しでも気を緩めると、
カタチが崩れ落ちて行く様な緊張が続いてました。

ちょうど開催中の展示に間に合わせたく
出来うる予定はすべてキャンセルして
筒描の横で寝泊まりする日々も過ごして、
朝から晩までず~と没頭してたら
いろんな事思い出しました。

ちょうど15年前の震災があった年
季節も今頃、「渦」という大きなタペストリーを制作していました。
その時も制作しながら寝袋で寝起きし
朝になると体が寒くて痛くて、新聞紙一枚の暖かさを感じながら
クリスマスも正月も関係なく制作してました。
心身フラフラになる真剣勝負で(ちょっと大げさですが、、)
こんな事繰り返してたら、体おかしくなる。。という気持ちと
生きてる間、あと何回、こんな制作が出来るんだろう。。。
もしかしたら、いや確実に染め人として
こんな時間は至福の一時なんだなぁ。とも思いました。

完成して、充実感を感じながら
白髪も増え(笑)、こんな気力消耗の制作は
この先何度も出来ないから、
これからは楽しみながら、
染めをすると元気になる様な
そんな制作がしたいなあ。

制作途中考えてた事あれこれ

○ レインボーマン
  やっぱりすごいな、自分の空想が別物語を創ってるかもしれないけど
  瞑想してエネルギーを得るヒーローって。

○ あしたのジョー 「矢吹君がんばるのよ!!!」のセリフ
  このシーンって強烈で、くじけそうな時、叫んでました、自分に(笑)
  
○ 映画「イントゥ・ザ・ワイルド」
  この映画って何だったんだ。。残ってしまった。。頭の中に。。

○ エネルギーの流れ
  水も風もエネルギーを運んで、その流れが線になるって事
  それが人だと道になったりするんだけど

「唐獅子牡丹」本体部分

よくお問い合わせいただく事、Q&A

Q、図案はオリジナルですか?

A、正直に申し上げると、江戸~大正あたりに制作された筒描の文様を
 参考にしながら少々アレンジを加えています。
  当時の職人は分業作業で、図案は狩野派の絵師が、筒描や染色は
 それぞれ別の職人が制作していた様です。同じ様な図案を元に制作された
 唐獅子牡丹がいろんな時代に見られます。
  自分はそういった(願いを込めて制作され、庶民の生活にとけ込んでいた)
 歴史が日本人にとってとても輝くものに感じられ、それがなくなった現代が
 さみしく、そういった歴史や思想もふくめて筒描というモノを制作していきたく
 当時の図案をリスペクトする思いで現代に制作しました。
 ちょっとした線の描き方に狩野派の特徴みたいのがあって、それが長い年月
 日本人の美意識の元につながる線になってる、みたいのがあって
 自分勝手な模様みたいのは創りたくないんです。
  全てオリジナル?と問われればNOですが、コピーかと問われれば、それもNOです。
 個性が!を連発する創作者もいますが、自分には職人的な思想もあり
 手本も真似てもどうしてもにじみ出る、その人の色や形にしか個性を感じなくて。
 狩野派の絵師達が「風神雷神図」をそれぞれの描き方で継承したように。

 蛇足ながら、実は自分もこの辺の事が問題になるのか?との思いがあり
 昨年末 YCC講座「アートと法律」に参加して講師の方に
 筒描についていろいろと尋ねました。詳細は長くなるので結論からいうと
 制作に専念してそれを発表しない理由はない、という回答でしたので
 (第三者がここだけ抜粋して紹介すると語弊があるので、それはお避けください)
 自分の考えで、当時の図案を参考に意欲的に創作活動をしたいと思っています。

Q、制作の時間はどのくらいかかるのですか

A、図案の準備したのが昨年末で、完成が翌1/23なので約1ヶ月です。
 これも参考程度と思って下さい。たぶん展示の締め切りがなければ
 3ヶ月あっても仕上がらなかったと思います。

Q、藍以外の色は何で染めているんですか

A、顔料を使っています。
  差し色は染料を用いている古布の筒描もあるのですが
  どうしても藍の部分との温度差がある様な気がして顔料を使っています。

唐獅子部分

最後に唐獅子牡丹について

百獣の王といわれる獅子。邪気を祓うとして好まれ、
百花の花、牡丹と一緒に意匠化されました。
仏教に由来し文殊(もんじゆ)菩薩の乗り物とされました。
獅子は仏、菩薩の三昧耶形 (さんまやぎょう/さまやぎょう)願いを象徴するもので、
牡丹を愛し食したとされます。

多くは能楽「石橋(しゃっきょう)」を題材とされ
天下泰平千秋万歳の祈りが力強く舞う獅子に込められていると
いわれます。

「如師子身中蟲、自食師子肉」という言葉もあり
百獣の王、獅子にも己に潜む「獅子身中の虫」
仏教では「裏切り」の事らしいですが
(自分は「弱気」と解釈しました)
内側からやられてしまう事がある、という。
これを戒める力が、牡丹の花からしたたる夜霧にあり
牡丹の中を踊る図になったとも言われるそうです。

とても興味深いですね

もし、詳しくご存知の方がいらしたら
是非ご教示ください。
自分は獅子の色合いにも意味がある様な気がして
自分なりの解釈(配色)をしました。

完成した 藍染筒描「唐獅子牡丹」
サイズ:約90cm×152cm 素材:綿麻

自分の中ではサブタイトル
-2010年のレインボーマン七色の楽園で唐獅子と舞うの図-

多くの人に
とどきます様に

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